- 2024/07/01
- 再臨 / 福音の種まき
しるしを見分ける者は幸いである
イエス・キリストが今から約2000年前にお生まれになった時、天に一つの星が現れた。この星は、救い主(メシア)誕生のしるしであり、その星が現れることは、民数記24章17節で預言されていた。また、ダニエル書9章25節から、メシアが現れる時期が特定されていた。それゆえ、その星を見た東方の博士たちは、メシアが誕生されたことを知り、メシアを礼拝するためにエルサレムに上ってきた。それと同じように、メシアが再び来られる時がいつなのかを示すしるしについて、イエス・キリストが語られている箇所がある。それが、マタイの福音書24章に記されている「オリーブ山の説教」である。
オリーブ山での説教では、エルサレム崩壊のしるし、世の終わりのしるし、メシア再臨のしるしについて語られている。このうち、エルサレム崩壊は紀元70年に成就し、世の終わりのしるしは20世紀に入って成就し、そして、メシア再臨のしるしは、近い将来に訪れようとしている。このように、今という時代は、世の終わりの時代に突入している人類歴史の転換期なのだ。ところで、世の終わりという言葉についてだが、これはこの世界が消滅するという意味ではない。当時のユダヤ人たちは、「今いる時代」と「メシア的時代」という
2つの時代を認識していた。よって、世の終わりとは、今いる時代が終わり、メシア的時代、つまり、メシアが王として地上を統治するメシア的王国の到来を迎える直前の時期のことを意味している。
神のご計画では、この歴史は、イエス・キリストが来られて人類の罪を贖うために十字架で死に、墓に葬られ、3日目に蘇り、天に昇られた後、約2000年に渡る教会時代を経て、世の終わりを迎える、という流れになっている。この「世の終わり」が始まるしるしというのが、人類史上初めての世界戦争である第一次世界大戦の勃発である。第一次世界大戦を皮切りに、世の終わりに向けて、陣痛が徐々に激しくなるがごとく、被造世界がうめいている。20世紀に入ってから、大飢饉、大地震、パンデミックなどが急増している。そのうめきのピークが、7年間の大患難時代である。
大患難時代では、世界戦争を始め、ありとあらゆる天変地異が起こる。この大患難時代の最後に、メシアの再臨が起こる。オリーブ山の説教では、このメシア再臨のしるしとして、大患難時代に起こる出来事が預言されている。
神は、なぜこのような「しるし」を人類に啓示されたのだろうか。それは、神が歴史を支配し、導いておられることを人間に知らしめるためである。そして、確かに神が預言なさった通りに歴史が進展していくことを目撃することを通して、私たちは神が神であられることを知り、神の偉大さを褒め讃えることになる。そのために、神はしるしを用意されたのだ。神が過去に預言なさったことは100%全て文字通りその通りに成就した。そうであれば、これから先に預言なさっていることも100%全て文字通りに成就すると信じるのが合理的な結論である。そのような信仰を持つ者にとっては、「しるし」は、その時代がどのような時代であるかを知るための極めて重要な情報となる。
このことは、自然界の中でも言えることである。例えば、いちじくの木の枝が柔らかくなり、葉が出てくると、夏が近づいていることが分かる。そのように、世の終わりのしるしが現れたら、世の終わりが近いことが分かるのである。先述した通り、2024年という今の時代は、世の終わりのしるしがことごとく成就した、終わりの中の終わりの時代であり、大患難時代を目前に控えた、差し迫った時代である。
そのことを受け止めた者として今なすべきことは、まずイエス・キリストの福音を信じて救われることだ。また、福音を一人でも多くの人に伝え、神が救いに予定されている人が全て救われるように祈ることだ。そして、いつメシアが再び来られても良いように、霊の目を覚まし、キリストの前に立つことができるように、清い生き方を求めていくことである。そのような者には、神からの祝福が与えられる。神が与えてくださったしるしを見分け、為すべきことを為す人生はなんと幸いなことか。