証し 久保恵子



  • 2022/06/26

『ブラックアウト』とヤベツの祈り


久保恵子

タイトルの「ブラックアウト」とは、民主党や巨大メディアの偽の灯を消して真の灯りを ともす、民主党の新たな奴隷農場からの独立宣言です。いまこそ、被害者意識、優遇措置 への依存、誤った教育を永続化させている民主党の呪縛から脱出せよ、人間として真相の ために生きたい、洞窟から独立したい、それが本を出版した著者の動機で、黒人自身が目 覚めれば、米国政治を変えられると訴えます。

アメリカのことが全く分かっていないことにまず気づき、まして専門的なことも難しく理 解できないために初めは途方にくれましたが、膨大な真実の情報を読むほどにアメリカの 歴史や黒人の状況が見え出し、社会主義の恐ろしさは震えるほどです。 まず疑問に思うことを探してみました。



①南北戦争で共和党は民主党から奴隷制度を解放しましたが、迫害してきた民主党が何故 黒人を擁護するようになったのか。

1963 年ケネディ大統領暗殺事件で大統領に昇格した、民主党の故リンドンB ジョンソン大 統領は、ニグローという言葉を日常的に繰り返し使っていました。公民権関連の法案が提 出される度に拒否していた過去があるにも関わらず、黒人が白人と法の下で同等の地位を 得ることができる1964 年の公民権法に大統領として署名し、公民権運動の歴史で英雄視さ れています。

ジャーナリストのロナルドケスラーは、1995 年の著書ホワイトハウススキャンダルの中に ジョンソンが語ったとされる内容について言及。 ジョンソンが、2 人の知事に「今後200 年間クロンボたちに『民主党へ投票させる』」と言 い、これは黒人が多くの福祉援助を受けることで政府なしには生きていけなくなる手段で、 民主党の社会計画の開始を意味しています。 全米から貧困を撲滅するというジョンソンの約束は、黒人たちに容易に受け入れられ、票 を獲得し続けられました。黒人は、自分たちの味方だと思わせた、このジョンソン政権に よって自由となると同時に再び奴隷になったわけです。これが何故、民主党が黒人を擁護 しているかの起源であり理由です。



②中絶問題で二分されている相まみえない根本は何処にあるのか。

優生論者の一人マーガレット・サンガーが「ニグロ・プロジェクト」を主導し、黒人牧師、 優生学擁護の医学博士、人種差別主義者KKK も巻き込みました。彼女の論文の1部です。 「考えの足りない親から生まれた子供の養育費を将来にわたって国が負担しなければなら なくなるのを避けるため」に「不妊手術を行う厳格な政策を適用する」。1921 年、アメリカ 避妊連盟を設立し、後にアメリカ家族計画連盟となり、彼女の計画は現在のリベラル派に より引き継がれています。これが中絶問題の根本的な理由です。人間の為とみせかけて騙 し、家族破壊の方法としての中絶は、民主党の人口削減であり、ホロコーストの10 倍であ ると監訳されたモーガン・ジェイソン准教授は言われます。



③著者の不屈の精神は何処から来るのか。

著者の人格や世界観、不屈の精神は、祖父母の信仰の影響を受けて確立されました。 祖父のkkkを「ガキども」という誇りの昔話と、きびしくもある子供の頃の信仰生活は、 著者の将来の土台を作り、ひたすら学ぶ精神により今の地位を築き、尊敬する人物に出会 える基礎作りとなりました。 奴隷として生を受け、逆境の中で学び、史上初めてアフリカ系アメリカ人として1872 年の 大統領選挙で副大統領候補に指名されたフレデリックダグラスから忍耐力と粘り強さ、感 性を身につけたと著者は語ります。

箴言22:6「若者を歩むべき道の初めに教育せよ。年老いてもそこからそれることがないで あろう。」
この御言葉は人生を左右し、人格形成の鍵となるでしょう。 現在の公立学校の教師は、子供に女の子か男の子か選ぶようにと言うそうです。LGBTQ が 新しい社会像だと言うリベラリズムは教育に入り込み、万物の創造者を信じる信仰から遠 ざけます。

ローマ1:26 〜27 「こういうわけで、神は彼らを恥ずべき情欲に引き渡されました。す なわち、女は自然の用を不自然なものに代え、同じように、男も、女の自然な用を捨てて 男どうしで情欲に燃え、男が男と恥ずべきことを行うようになり、こうしてその誤りに対 する当然の報いを自分の身に受けているのです」。

次の御言葉は、キング牧師の夢(I Have a Dream)が実現した後に、黒人を利用するチャン スを見つけた本当の意味での人種差別主義者たちのことだと著者は痛烈に示します。 マタイ7:15「偽預言者に注意しなさい。彼らは羊の衣を着てあなたがたのところにくるが、 その内側は強欲の狼である」

著者の学生時代に受けた哀しく傷ついたヘイトクライムは、多くの人の人生を狂わせまし た。社会は凄まじい冤罪を生み出し、訴えた白人女性の嘘で14 歳の吃音の男子が死刑とな った例は、やり切れません。 著者がテロリスト集団の極左アンティファから受けた脅迫、メディアによる誹謗中傷制裁、 トーマス最高裁判事候補が受けた根拠のない疑惑など犯罪と呼べる出来事を知った後に、 今日の主要メディアが、ある種の暴力は社会全体の道徳的な利益のために是認されるべき であると言っていることを知り笑止千万です。

アメリカの黒人が直面している問題は、白人至上主義ではなく堕落した学校制度であり、 警察による人種差別ではなく家庭での父親不在であり、人種差別的な雇用市場ではなく自 立への道を阻害する福祉制度だと著者は強く訴えます。黒人に対し友情を装う民主党は、 アメリカ全土を社会主義国家に変えることを公然と主張しています。キリスト教の原罪の 教義を説くことを嫌う左翼、社会主義者は政府の信頼こそが完璧な社会につながると考え ています。

南北戦争以前の400 万人の民主党による奴隷制度、ジムクロウ法(隔離政策)から、独立 宣言と公民権で勝ち得た自由の国、信仰の国アメリカが、フェミニズム運動を経て民主主 義から言論の自由を奪うマルクス主義の国へと変化させられている実情に驚くばかりです。



まとめを終えて

伝え足りないことが多々ありますが、本書を手に取りアメリカの実情と世界が直面してい る危機を知って頂けたら幸いです。二人の女性が闇に抵抗し立ち上がっています。この問 題はアメリカだけではなく、世界に波及します。ブラックアウトは、アメリカの黒人だけ でなく世界が目覚めて欲しい事実です。悪魔が作り出している神への攻撃を阻止するため に、知恵と判断力と信仰が与えられますように願い祈ります。 ヤベツの母の悲しみ痛みが黒人であるとするならば、ヤベツの祈りは神に立ち返って欲し い私たち信仰者の切なる祈りです。力強く怖れを知らない若い有能な二人に普遍的な共通 点を見つけ、それは世界に地境を広げたと確信に至ったことに、ブラックアウトを読み終 え、真実に出会えさせて下さった神に感謝します。

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