メッセージテーマ「聖書」



  • 2023/05/01

聖書を読み解く二つの鍵

聖書を読んでみようと思っても、何が書いてあるのか分からない、という人が少なくないだろう。しかし、聖書を読み解く二つの鍵を手に入れれば、驚くほど聖書が分かるようになる。これから、聖書が面白くなるための二つの鍵をお渡ししようと思う。

一つ目の鍵は、「イエス・キリスト中心に読む」という鍵である。聖書は、旧約聖書39巻、新約聖書27巻、合計66巻で構成されているが、全てのテーマは「イエス・キリスト」である。旧約聖書は、イエス・キリストを示す影である。シルエットクイズのように、影を見ることで、本体がどのような形をしているのかを知ることができる。それと同じように、旧約聖書にはイエス・キリストの影、あるいは型となる人物、もの、出来事が沢山出てくる。また、旧約聖書には、イエス・キリストがこのようなお方であるという預言が300以上書かれていると言われている。このように、旧約聖書は「キリストの準備」の書であると言える。

また、新約聖書のうち、マタイの福音書からヨハネの福音書までの4福音書は、イエス・キリストがどのような生涯を送られ、どのような教え、行動をされたのかが書かれている。つまり、福音書は「キリストの出現」の書である。そして、使徒の働きは、イエス・キリストの福音がどのようにして世界中に伝わっていったかという歴史的記録が記されている。よって、使徒の働きは「キリストの伝達」の書と言える。さらにローマ人への手紙からユダの手紙までの書簡は、イエス・キリストの教えをわかりやすく解説してくれている。つまり、書簡は「キリストの理解」の書である。最後に、ヨハネの黙示録は、イエス・キリストによる御業が全て成就し、神のご計画の完成までが預言されている。よって、黙示録は「キリストによる完成」の書である。

以上のように、イエス・キリスト中心に聖書を読むことで、今読んでいる聖書が何について書かれているのかを大掴みすることができる。これによって、聖書の理解が格段に深まる。

二つ目の鍵は、「聖霊の導きを受ける」という鍵である。聖書は、神の霊感を受けて書かれたものである。こういうと、天理教の「御筆先」をイメージされるかもしれないが、そうではない。霊感とは、著者が神の啓示を書き記す際に、過ちを犯さないように神の守りがあったということを意味している。聖書は、神の息が吹き込まれ、著者が聖霊に動かされて、神のことばを書いたものである。つまり、神が聖書の第一次的な著者であり、人が第二次的な著者である。このように、聖霊の働きによって書かれた聖書は、聖霊の導きを受けながら読まなければ、その意味を正しく理解することができない。聖霊が私たちの助け主となってくださることが、イエス・キリストによって預言されていた。それが、ヨハネの福音書14章16節である。

「そしてわたしが父にお願いすると、父はもう一人の助け主を お与えくださり、その助け主がいつまでも、あなたがたとともに いるようにしてくださいます。」 (ヨハネの福音書14章16節)

これは、イエス・キリストが十字架の御業を成し遂げられて父なる神のもとに昇天した後に、聖霊が降臨し、信者一人ひとりの中に住んでくださり、信者を助けてくださるという預言の言葉である。この聖霊なる神が、キリストと同質であるが別の助け主として、御言葉を理解する力を与えてくださり、私たちを真理へと導いてくださるのである。

この預言は、今から1993年前である紀元30年のペンテコステの日に成就した。そして、今、私たちが聖書を学び、その真理を知って喜んでいる時、この預言は私たちの上に成就しているのである。まだこの体験をしておられない方は、是非、イエス・キリスト中心に読むという第一の鍵、そして、聖霊の導きを受けるという第二の鍵を手に入れて欲しい。そのために必要なことは次のことである。

イエス・キリストがあなたの罪のために十字架にかかって死なれたこと、墓に葬られたこと、三日目に蘇られたことを信じること。そして、イエス・キリストは今も生きてあなたを救うことができるお方であると信頼すること。この信仰によって、あなたは罪赦され、永遠のいのちが与えられ、聖霊があなたの内に住んでくださるのである。そして、聖書が分かるようにと聖霊により頼む祈りをすることである。神はこのような御心に適った祈りは必ず聞いてくださる。聖書ほど面白く、学ぶ価値のある書は他にない。この喜びを共に味わおうではないか。

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